「私は送ります」宣言されたらどうする?
年賀状じまい後の“片道切符”なお付き合いの正解マナー
意を決して「年賀状じまい」のお知らせを送った相手から、「そちらは辞めても構いませんが、私は書きたいので送らせてください」という返事が返ってくることがあります。
相手の好意を無下にせず、かといって自分の決意も崩さない。そんな時の「心の持ち方」と「具体的な対応策」を解説します。
1. 基本スタンス:「ありがたく受け取る」だけでOK
結論から言うと、相手が「送りたい」と言ってくれている場合、こちらのスタンスは「受け取る専門」で全く問題ありません。
年賀状じまいはこちらの都合です。それを伝えた上で、相手が「それでも送る」と判断したのであれば、それは相手の楽しみの範疇です。
「あなたの年賀状じまいの意思」と「相手の年賀状を送る意思」は両立可能です。堂々と「読むのを楽しみに待つ」というスタンスに切り替えましょう。
2. 罪悪感を消すための「心の整理術」
- 相手は「見返り」を求めていない
書くこと自体を楽しんでいるか、名簿整理の手間をかける方が面倒だと感じている場合が多いです。 - 「読むこと」も立派なコミュニケーション
届いた年賀状を読んで、相手の近況を知る。これだけでコミュニケーションは成立しています。 - 事前に通告済みである
契約完了後の不履行ではなく、合意の上での変更ですので、マナー違反には当たりません。
3. お正月に年賀状が届いた時の対応(3パターン)
【パターンA】親しい友人・知人の場合
対応:LINEやメールで「ありがとう」とだけ伝える
私は宣言通り年賀状はお休みしたけれど、〇〇さんの近況が知れて嬉しかったです。今年もよろしくね!」
【パターンB】目上の方や、少し改まった関係の場合
対応:寒中見舞い(ハガキ)を一度だけ出す(※どうしても気になる場合)
先にお伝えしておりました通り、私からは年賀状を失礼させていただきましたが、温かいお言葉を拝読し、大変嬉しく存じました。
寒さ厳しき折、ご自愛ください。」
【パターンC】形式的な付き合いの場合
対応:何もしない(反応しない)
こちらの意思表示がしっかり伝わっていれば、数年後には自然と届かなくなるケースがほとんどです。
「受け取るだけの自分」を許容し、相手の「送る楽しみ」を奪わない。それが、年賀状じまい後の大人な優しさの形と言えるでしょう。
角を立てずにスッキリ卒業!
相手・年代・状況別「年賀状じまい」の丁寧な文例集10選
相手に寂しさを感じさせず、納得してもらいやすい文面をシチュエーション別にまとめました。
手書きの一筆や、印刷の定型文としてご活用ください。
親しい友人・知人編
SNS・LINEへの移行を促す
さて、私も時代の流れに合わせて、来年からは年賀状をLINEやメールでのご挨拶に切り替えさせていただくことにしました。
勝手ではございますが、今後はSNS等で変わらず仲良くしていただけると嬉しいです!
今年も〇〇さんにとって素晴らしい一年になりますように。
多忙・ライフスタイルの変化
家族も増え賑やかなお正月を過ごしております。
さて、誠に勝手ながら、本年をもちまして皆様への年賀状を書き納めさせていただくことにいたしました。
今後はメールや電話などで、より身近に近況報告ができればと思っております。
これからも変わらぬお付き合いをお願いいたします。
目上の方・恩師・親戚編
「どなた様にも」を強調(恩師・上司)
旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。
私事で恐縮ですが、時代の流れもあり、来年以降はどなた様に対しましても年賀状による年始のご挨拶を控えさせていただくことにいたしました。
非礼を深くお詫び申し上げますとともに、今後も変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
人生の節目(定年・還暦など)
私も今年で還暦(または定年)という節目を迎えました。これを機に、毎年の年賀状によるご挨拶は本年をもちまして卒業させていただくことにいたしました。
長きにわたり温かい賀状をいただき、本当にありがとうございました。
皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
ビジネス・仕事関係編
SDGs・環境配慮(法人・個人事業主)
旧年中は多大なるご厚情を賜り、厚く御礼申し上げます。
弊社では、近年の環境保護意識の高まりやデジタル化の観点から、来年以降すべてのお取引先様に対し、年賀状によるご挨拶を控えさせていただくことといたしました。
誠に恐縮ではございますが、何卒ご理解のほどお願い申し上げます。
今後はメール等にて、変わらぬ感謝をお伝えできれば幸いです。
虚礼廃止・働き方改革(社内向け)
さて、誠に勝手ながら、働き方改革の一環として、来年からは社内・仕事関係の皆様への儀礼的な年賀状を控えさせていただくことにいたしました。
今後は業務の中で、より一層の感謝をお返ししていきたいと存じます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
ご高齢・体調理由編
高齢を理由にする
私も齢〇〇を数え、寄る年波には勝てず、文字を書くことや細かな作業が難しくなってまいりました。
誠に勝手ながら、本年をもちまして年始のご挨拶状をご遠慮させていただきたく存じます。
長年にわたる温かい交流に、心より感謝申し上げます。皆様のご健康をお祈りいたします。
「終活」の一環として
お健やかに新春をお迎えのことと存じます。
私も古希を迎え、身の回りの整理を少しずつ始めております。その一環として、毎年の年賀状も今年限りとさせていただくことにいたしました。
今後は電話などで皆様のお声を聞けることを楽しみにしております。
長い間、本当にありがとうございました。
番外編:タイミングを逃した場合
寒中見舞いで伝える(1/8以降)
ご丁寧な年賀状をいただき、ありがとうございました。
実は私共、本年より皆様への年賀状を失礼させていただいておりました。ご連絡が行き届かず、ご心配をおかけし申し訳ございません。
いただいた年賀状は大変嬉しく拝見しました。寒さ厳しき折、どうぞご自愛ください。
相手の「私は送ります」への返信
年賀状ありがとう。私の年賀状じまいを伝えたのに、気を遣わせてごめんね。でも、◯◯さんの近況が知れてすごく嬉しかったよ!
私は宣言通り、今後はハガキは出さないけれど、こうしてLINEで繋がれるのを楽しみにしてるね。
今年もランチやお茶に行きましょう!






















